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有機化学の話
有機化学のトピックを紹介しています。
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地球

製薬会社で新薬を探す際に通常に用いられる技術を応用して、発電所から発生する困りものの二酸化炭素(CO2)を捕捉する新しい化合物が発見された。

これは『ZIF-69』と呼ばれるスポンジのような物質で、自分の体積の60倍分もの二酸化炭素を取り込むことができると期待されている。二酸化炭素は言うまでもなく、温室効果ガスを研究する科学者たちから気候変動の主要原因とみなされている物質だ。

ZIF -69は、化学物質を超並列的にテストする『ハイスループット・スクリーニング』と呼ばれる技法を使って、24種類の類似の化合物とともに発見された。この新しい化合物は、発電所が石炭、ガス、あるいはバイオマスを燃焼したときに発生する二酸化炭素の回収に利用できると考えられている。
(Wired Vision 2008年2月18日 一部抜粋終わり)

 ZIF-69という化合物はその過程で発見された物の様ですが、まだまだ人類は知らない事・知らない物が多いのだと思い知らされます。
 
さらに研究が進むと効率がさらに高い化合物が発見されるかもしれませんね。
カーボンアンオチューブ

今回は注目を集めているカーボンナノチューブの話題です。

カーボンナノチューブは,炭素原子が直径数ナノメートル(ナノは10億分の1)の筒状に配列した物質であり,半導体にも金属にもなる物質として注目されています。

カーボンナノチューブの代表的な作り方(合成方法)には3つあります。それは、アーク放電法、レーザー蒸発法、化学的気相成長法(CVD法)です。カーボンナノチューブは、アーク放電法でできたススの中から発見されましたので、アーク放電法が最初の方法です。その後、レーザー蒸発法、化学的気相成長法 (CVD法)が開発されました。しかし、どれも一長一短があり、1日かかってもほんのわずかしか作れないとか、製造コストが非常に高いなどの問題があります。


 中国,東北師範大学のカン博士らは,草原に生えているような草からカーボンナノチューブを合成することにはじめて成功しました。

博士らは,草を酸素と反応させながら,最高600度C程度の温度まで上げて熱処理したところ,カーボンナノチューブを合成することができたらしいです。草の茎や葉脈には食物繊維が多く含まれていることが,ナノチューブ合成を可能にしたらしい。
 
今回成功した合成法は,環境にやさしく安価なため,今後の普及が期待されます。
プラスチック

石油の高騰が問題になっている現在、歓迎すべき触媒が発見されました。

デンプンや糖など,植物からとれる炭水化物をプラスチック原料にできれば,石油資源を節約することができます。

たとえば,糖の一種であるフルクトース(果糖)は,プラスチック素材として広く利用されているヒドロキシメチルフルフラル(HMF)にできます。ただし,今までは一度に果糖の10%しかHMFにできず,効率が悪く、また,同時にできる副産物を取り除くため,大量のエネルギーや薬品が必要だったという実用化には厳しい状況でした。


 アメリカ,界面触媒研究所のチャオ博士らは,高い効率で糖をHMFにかえる触媒をいくつも発見しました。触媒とは,まぜるだけで化学反応を速める物質で、とくにクロム(II)塩化物は,ブドウ糖をHMFにかえる反応だけを速めることで,ブドウ糖の約70%をHMFにできるらしい。また,わずかにできた副産物も簡単に取り除くことができるらしいです。
 

この触媒の発見により,大規模な実用化が期待できると期待されています。
depolymerize.gif


山口大学大学院の上村教授らは、プラスチックを簡単に分解する方法を開発したそうです。彼らの論文によると、6-ナイロンをイオン性液体中で300℃に加熱するだけで、カプロラクタムに分解し、収率85% で得られるそうです。

実はカプロラクタムとはナイロン6の原料です。この成果の価値は簡単に原料に戻すことで、再利用が可能で、環境にやさしいというところにあると思います。

ナイロン6は、繊維あるいは樹脂として、衣料、自動車・電気部品、食品包装用フィルムなど、その用途は多岐にわたっており、その需要は、今後、エンジニアリングプラスチック用を中心に樹脂分野の伸びが期待されています

引用文献:Org. Lett.2007, 9, 2533.
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